ガソリンベーパーを回収する方法は、大きく分けて、自動車構造側での対策と、ガソリンスタンド側での対策があります。
「ORVR車」は、従来のガソリン車よりも大型のガソリンベーパー回収装置を搭載することにより、走行時及び駐車時に発生するガソリンベーパーを回収する容量を向上させるとともに、給油時において自動車の給油口からガソリンベーパーが大気中へ放出されることを抑制する構造の車です。
※ORVR:Onboard Refueling Vapor Recovery(車搭載型燃料供給時蒸気回収装置)
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共通事項
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神奈川県が実施した調査では、ORVR車は従来のガソリン車と比較して、給油時の自動車周辺のガソリンベーパー濃度が極めて低く、ガソリンベーパーの大気中への放出が大幅に抑制されることが確認されています。
ORVR車と従来のガソリン車について、自動車の周辺4地点で給油時の大気を採取し、ガソリンベーパーの主成分であるVOC(20物質)の濃度を測定し、比較した。
自動車の周辺4地点においてガソリンベーパーの主成分20物質の濃度を測定した結果、従来のガソリン車とORVR車の結果に大きな差(最大で約250倍)があった。
計量機のノズルが二重構造になっており、給油中に給油口から大気放出されるガソリンベ-パーを吸引し、地下タンク内に戻します。この対策は「StageⅡ」と呼ばれています。
タンクローリーからガソリンスタンドの地下タンクにガソリンを荷卸する際、地下タンク内から発生するガソリンベーパーを大気放出することなくタンクローリー内に回収します。この対策は「StageⅠ」と呼ばれています。
対策方法 | 米国 | 欧州 | 日本 |
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ORVR車 (給油時、走行時、駐車時) |
○ (実施) |
― | ― |
StageⅡ (給油時) |
○⇒× ※1 (実施⇒廃止) |
○ (実施) |
― |
StageⅠ (荷卸時) |
○ (実施) |
○ (実施) |
△ ※2 (一部地域で実施) |
※1 ORVR車の普及によりStageⅡによる規制は廃止。
※2 九都県市やその他一部の自治体では、条例などによる義務付けや指導をしています。