1. ホーム >
  2. ガソリンベーパー対策について >
  3. ガソリンベーパー対策の例

ガソリンベーパー対策の例

ガソリンベーパーを回収する方法は、大きく分けて、自動車構造側での対策と、ガソリンスタンド側での対策があります。

自動車構造側での対策(ORVR車)

「ORVR車」は、従来のガソリン車よりも大型のガソリンベーパー回収装置を搭載することにより、走行時及び駐車時に発生するガソリンベーパーを回収する容量を向上させるとともに、給油時において自動車の給油口からガソリンベーパーが大気中へ放出されることを抑制する構造の車です。

※ORVR:Onboard Refueling Vapor Recovery(車搭載型燃料供給時蒸気回収装置)

従来のガソリン車の構造 ORVR車の構造
  • 走行時、駐車時のガソリンベーパーを回収する装置は搭載されているが、回収容量は小さい。
  • 給油時にガソリンベーパーが給油口から大気中へ放出される。
  • 大型のガソリンベーパー回収装置を搭載している。
  • 従来のガソリン車と比較し、走行時、駐車時のガソリンベーパーの回収容量は大きい。
  • 給油時における給油口からのガソリンベーパーの大気放出を抑制し、ガソリンベーパー回収装置での回収が可能な構造となっている。

共通事項

  • 回収装置の回収容量を超えたガソリンベーパーは大気中へ放出される。
  • 回収装置に回収されたガソリンベーパーは、自動車の走行時に燃料として再利用される。

ORVR車の効果(参考)

神奈川県が実施した調査では、ORVR車は従来のガソリン車と比較して、給油時の自動車周辺のガソリンベーパー濃度が極めて低く、ガソリンベーパーの大気中への放出が大幅に抑制されることが確認されています。

調査方法

ORVR車と従来のガソリン車について、自動車の周辺4地点で給油時の大気を採取し、ガソリンベーパーの主成分であるVOC(20物質)の濃度を測定し、比較した。

調査結果

自動車の周辺4地点においてガソリンベーパーの主成分20物質の濃度を測定した結果、従来のガソリン車とORVR車の結果に大きな差(最大で約250倍)があった。

周辺環境調査(調査地点)周辺環境調査(調査結果)

ガソリンスタンド側での対策

給油時(StageⅡ)

計量機のノズルが二重構造になっており、給油中に給油口から大気放出されるガソリンベ-パーを吸引し、地下タンク内に戻します。この対策は「StageⅡ」と呼ばれています。

荷卸時(StageⅠ)

タンクローリーからガソリンスタンドの地下タンクにガソリンを荷卸する際、地下タンク内から発生するガソリンベーパーを大気放出することなくタンクローリー内に回収します。この対策は「StageⅠ」と呼ばれています。

Stage1説明図

国内外におけるガソリンベーパー対策状況

対策方法 米国 欧州 日本
ORVR車
(給油時、走行時、駐車時)

(実施)
StageⅡ
(給油時)
○⇒× ※1
(実施⇒廃止)

(実施)
StageⅠ
(荷卸時)

(実施)

(実施)
 ※2
(一部地域で実施)

※1 ORVR車の普及によりStageⅡによる規制は廃止。

※2 九都県市やその他一部の自治体では、条例などによる義務付けや指導をしています。

このページのトップへ